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UNO留学記 2

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1989年の秋から私のニューオーリンズ大学大学院での留学生活が始まりました。
その年の秋学期には私を含め5名のMFA(Master Of Fine Arts)候補生が大学院の芸術学部に入学しました。私を除く4名は、すべて若い女子でした。彼女たちを紹介すると、絵画専攻のスーザンとスザンヌ、写真専攻のテレサとローズでした。版画専攻は私ひとりでした。この時はテレサを除きほとんどが南部の州からの出身でした。UNOには彫刻科もあるのですが、専任の教授の健康状態悪かったこともあり、彫刻科の新入生はいませんでした。少数の新入生、そして在学生が少なかったために我々新入生としてよかったのは、新入生全員がアシスタントシップを受けることができたことでした。アシスタントシップとは学部の雑務や初級クラスの受け持ち、教授の手伝いをすることにより、授業料が無料となり、さらにいくらかの給料が支払わられるという奨学金のような制度です。つまり私たち新入生は全員が授業料は無料で、給料をもらいながら勉強できるという、夢のような状況が待っていたのです。私に与えられたアシスタントシップの仕事は版画教室の管理と言うもので、今日教室の整備、備品の管理など大した仕事ではなく、こんな事で授業料がタダでお小遣いが貰えていいのだろうかと思うような待遇でした。

入学すると学院生はスポンサーと呼ばれる専任の教授をひとりひとりにあてがわれます。これはのちに自分で気の合う教授に変更することもできます。そして副専攻のスポンサーは自分で決められたと思います。
UNOの芸術学部は小規模で、大学院は絵画科にはトム、リチャード、ジム、ドイル、シェリルと5人、版画科はハワード、彫刻科はジョージそして写真科のトーマス、そして美術史の教授としてペギー、キャロリン、マーシャの3人がいました。そう、学内ではここの習わしか教授でもファーストネームで呼んでいました。私は最初教授をファーストネームで呼ぶのは気が引けました。
当然版画専攻の私はハワードという版画の教授のもとで学ぶことになりました。副専攻は私は個人的にも知っていたリチャードを望んでいたのですが、ジムという教授のもとで学ぶこととなりました。
大学院生にはそれぞれ、ちいさな自分の部屋がアトリエとして与えられます。私も版画教室内にある小さな自分専用の部屋をもらい、それから3年間この部屋で多くの時間を過ごすことになりました。
Commented by オガチ at 2009-06-03 00:48 x
教授のお手伝いで授業料が無料とは、すばらしいですね。
返済義務がないなら奨学金よりもっといいですよね。
日本ももっと大学の授業料とか安くしてほしいですね。
そして、社会人になってからも、真剣に学びたい人は、気軽な金額で(できれば公開講座とかではなく長期で)学べるようになったりと、学ぶ機会を広げて欲しいです。。。
Commented by Marrrsan at 2009-06-03 09:51
●オガチさん
そうでしょう。授業料タダで、さらに7万円くらいの給料がもらえるのです。
学生の時の方が定収入があってよかった~。(笑)
日本はほんと高いですね。
不況時は難しいでしょうが、もっと安く学べる機会を作ってほしいですね。
Commented by 美紫巌 at 2009-06-03 20:56 x
授業料免除でしかも給料付きとは、私なんか幾ら払ったか。

GREとかTOEFLなどは要らなかったのですか?
Commented by Marrrsan at 2009-06-03 23:30
●美紫巌さん
私なんかいくら大学からいただいたか。(笑)
はい、もちろんGREとTOEFLもうけました。ただGREは
点数はそれほど重要視しないとのこと。ほとんどの大学院でも
美術系は普通はGREを受けなくてもよく、UNOは受けさせられて
大変でした。
by Marrrsan | 2009-06-02 13:15 | ・留学記 | Trackback | Comments(4)