真夜中にひびく声
2008年 11月 19日
この「ミッドナイト・ボイス」、ホラーサスペンスと言うことで興味を持って読み始めたのが5月頃でした。表紙もご覧のように何か不気味な感じで、面白そうでした。
ところが、なかなかホラーにはなっていかない。時々ホラーっぽい記述が混じりながらも話してしては、夫を亡くしたばかりの女性が二人の子供を育てる事に苦労している話が続き、やがて理想と思える裕福な男性と知り合い、再婚をする・・・という話が本の半分以上掛かって語られるのです。私は騙されたような気になりました。結婚後、夫の急に態度が変わり、暴力夫になりホラーが始まると思っていたらそうでもありませんでした。ど、どこがホラーサスペンス?
興味を失い、この本を続ける事が出来なくなりました。
しかし、一応読み始めた以上は読みきろうと思い、最近再び読み始めました。
本の全体の3分の2ほどからやっとサスペンスらしくなり、ホラーぽっくなって来ました。
しかし、なんだろうな~この展開。「ローズマリーの赤ちゃん」ぽい話かと思っていたら、ちがうんですね。ちょっと安っぽいホラー映画のような展開にちょっとがっかり。
サスペンスホラーの作家として日本でもある程度人気はあるようなんだけれど、
確かに登場人物の描写とかは上手くて、いいんだけどあの展開は何なんだと言いたくなりましたね。むしろ、ホラーぽッくなる前の話の時の方がまだよかったと思いました。
ソニーマガジンズから日本語訳もでている様です。日本版のタイトルは英語をカタカナにしただけの「ミッドナイトボイス」。これより「真夜中にひびく声」のほうがホラーらしいでしょう?