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遥かなるカナダ その5

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* このエッセイのシリーズは一人の日本人が海外移住と言う夢を見て、海外移住申請をしてみたらどうなったかという経験・体験をつづったものです。海外移住申請の手続きは常時変わるので、移住申請のアドバイスと言う意図はありません。体験談として楽しめたらと思います。

東京のオフィスから届いたその手紙は、手続きを遂行するために、以下の書類を提出しなさいと言うもので、4ページにも及ぶリストが書いてありました。一瞬ぎょっとしましたが、良く見るとチェックしてある項目があり、その4ページの書類全部を提出するものではなく安心しました。
それでもチェックされている項目が39個所もあって、こんなに書類を提出するのは面倒。もう手続きを続行することをほとんど諦めかけました。さらにその項目を見ていくと私に当てはまらない項目もあり、最終的には12くらいになり、一安心しました。

一番厄介そうだったのは無犯罪証明書と言うもので、まずは日本で住んでいる県の本部から出してもらうのですが、これはいいのですが、なんと外国に6か月以上住んでいた人は外国から証明書を提出しなければならないのです。私はアメリカに6か月以上いたので、FBIから証明書を出してもらわなければならないとの事でした。FBIに申請すること自体なにか大それたことをするような気がしました。公式な指紋の採取をしてその指紋を提出して、 FBIに無犯罪証明書を書いてもらわなければいけないのです。
この他にも18歳以降に住んだことのある住所すべてとその期間をほうこくしなくてはなりませんでした。さらに18歳以降の海外旅行とその時期もいちいち記述するのです。戸籍謄本も英訳しなくてはいけませんでした。
全財産も貯金の通帳をコピーして英訳をつけて提出。なぜ移住したいのかその理由もA41ページくらいに英語で説明させられました。

もう必死で私はやりました。初めて知った公証役場にも行って書類の認証をしてもらいほとんどすべての書類をそろえ、FBIからの手紙を待っていましたが、なかなか届かず、締め切りが迫っていたのでFBIの書類を除いたすべての書類を送りました。そしてFBIの証明書は届き次第すぐにも送るとしっかり書いておきました。

私はまたアメリカへ行く予定だったので、実家にFBIから手紙が届いたらこの住所に送って欲しいと伝え、ちょっと後ろ髪をひかれるような気持ちを持ったままアメリカへ旅立ちました。
by Marrrsan | 2015-07-14 21:57 | ・随筆 | Trackback | Comments(0)