人気ブログランキング | 話題のタグを見る

小さな旅から

小さな旅から_d0000995_9132080.jpg


私の育った家は農家だったので、農繁期の田植えとか稲刈りの時期には子供も駆り出され、農作業を手伝いをさせられました。 私はあまり農作業は好きではなかったのでいやいや手伝っていましたが、楽しみがひとつだけありました。それは10時や3時の休憩のときにおやつのようなものを出され、食べたものです。コンビニなどない時代ですから、農家の女性はちょっと家に戻って簡単なものを作って、あるいはすでに作って持ってきた居たように思います。焼き餅と呼ばれるものなどご馳走ではありませんでしたが、一休みしてみんなで食べるおやつは楽しみでした。そのおやつのことを「おこじはん」と呼んでいました。特に不思議にも思わず「おこじはん」という言葉を受け入れていました。

私が大人になるにつれ、あまりこの言葉も使われなくなり、聞くことも少なくなっていったように思います。でも田植えや稲刈りの情景をめにすると時に「そういえばおやつにみんなで『おこじはん』を食べたなあと言う記憶が戻ることがありました。

それにしてもこの「おこじはん」と言う言葉どんな意味があるのだろうと長い間思っていました。辞書にもない言葉でこの地方の農家特有の言葉なのだろうと思いそれ以上深く考えることはありませんでした。

小さな旅から_d0000995_9143241.jpg


今朝 NHK の「小さな旅」を見ていたら、群馬の川場村という群馬北部の地域の農家の話題をやっていました。そして「おこじはん」に近い言葉を聞きました。その番組の説明によると「おこじゅはん」と言う
ちょっとした食事を休憩に食べると言うものでした。そしてその漢字も「小昼飯(おこじゅはん)」と言う
ものだと知りました。「おこじはん」か「おこじゅはん」かどちらが正しいというものでもないかも知れませんが、まだこの言葉が場所によっては生きているのだとなぜか懐かしくうれしい気持ちにもなりました。

みなさんはこの言葉耳にしたことがあるでしょうか?
by Marrrsan | 2012-10-21 09:22 | ・一枚の写真 | Trackback | Comments(0)